今年の7月にセキュリティスペシャリストの合格証にて情報処理安全確保支援士を申し込みましたので、必要な書類や注意事項を掲載したいと思います。
初めて法務局いったり、身分証明書ってなに?どうやってやればいいの?等々マニュアルではわからなかった点がいくつかあったため今後再取得する可能性も見据えてメモ。
前提条件
- 情報処理安全確保支援士試験合格証書・セキュリティスペシャリスト合格証書・テクニカルエンジニア(情報セキュリティ)合格証書を持っていること
- ただし、セキュリティスペシャリスト合格証書・テクニカルエンジニア(情報セキュリティ)合格証書による申請は2018年8月19日申請締切までなので注意
- 住民票に記載されている住所を把握していること
- 本籍地の場所が把握されていること
- Adobe Acrobat Reader DCがインストールされていること。
必要な書類
IPAの記載順序だと取りに行くのに二度手間になる場合があります。
人によっては取得難易度は異なりますが、下記のように行っていったらいいのではないかと思います。
- 戸籍の謄本若し くは抄本又は住 民票の写し (原本) ※マイナンバー記載していないもの
- 身分証明書 ※免許証とかではないので注意
- 収入印紙(合計9300円) ※法務局行く場合は4.と一緒にOK
- 登記されていないことの証明書(原本) ※戸籍情報は不要
- 支援士試験等の合格証書のコピーまたは合格証書の原本
- 銀行振込(10,700円)
- 登録申請書
- 現状調査票
- 誓約書
- 登録事項等公開届出書
- 登録申請チェッ クリスト
- 領収書返信用封筒(領収書が必要な人のみ)
- 簡易書留で送付
特に4.登記されていないこの証明書(原本)は各都道府県に1つしかない地方法務局に行って手続きするか、東京法務局に郵送で手続きするかのどちらかになります。
かといって、いきなり登記されていないことの証明書を申請するとあとで痛い目を見ることがあります。
理由については後程。
ではそれぞれ取得・書き方を説明していきたいとおもいます。
1.戸籍の謄本若しくは抄本又は住民票の写し(原本)
いきなり難しい用語が出てきました。書き方は難しいのですが、
- 戸籍謄本(こせきとうほん)
- 戸籍抄本(こせきしょうほん)
- 住民票
のどれかを用意すればいいです。どれも3ヶ月以内に取得したもので原本で送付します。どの時点で3か月なのかは書いていない為、早くとりすぎると再取得しないといけなくなるので注意が必要です。
基本的に市役所で取得となるため、平日昼間に取りにいかないといけないと為、難易度が高いです。
市役所によっては夜8時までやってるとことか、土曜日もやってるとことか住基カードやマイナンバーカードを持っていればコンビニで発行ができたりします。
時間がない、自分のまちではそんなサービスやってないっていう方は郵送でも受け付けてくれると思いますので住民票を置いている市役所に問い合わせてください。
住民票取得の際に「本籍地の記載はいりますか?」って聞かれる場合があります。IPAに提出する際は本籍地は不要です。
ただし、本籍地がわからない人の場合、記載してもらったほうがいいです。(2.の身分証明書で本籍地のある市役所に行く必要があるため)
「マイナンバーの記載はいりますか?」に対してはいらない!No!です。マイナンバーで記載した住民票は送付しても受け取ってくれず返送されます。
また、結婚等で合格証と名前が変わっている場合、変更している証明書が必要になるため、戸籍謄本か戸籍抄本を取得したほうがいいです。
余談
戸籍謄本の読み方は「こせきとうほん」、戸籍抄本の読み方は「こせきしょうほん」と読むそうです。
違いは
戸籍謄本…戸籍事項全てを記載したもの
戸籍抄本…戸籍事項一部を記載したもの
になります。読み方とかややこしいですね。
2.身分証明書
これを見たとき「免許証とかパスポートのコピーかな」と思ったのですが、まったく別物でした。
これ、めっちゃややこしいです。身分証明書でも、
- 禁治産・準禁治産の宣告を受けていない
- 後見登記の通知を受けていない
- 破産宣告の通知を受けていない
の3つパターンがあるので、市役所行って「身分証明書ください」と言ってもどれ?って聞かれます。
情報処理安全確保支援士では真ん中の「後見登記の通知を受けていない」証明書がほしい為、それだけ取得すればOKです。
そして、身分証明書取得できるところが本籍地の市役所で取得になります。
本籍地がわからない場合は親に聞いてみるなり、住民票で取り寄せるなり、頑張って免許証のICチップを読み取ったりして把握してください。
身分証明書は市役所発行のため、住民票取得の市役所と同じの場合、一気に取得できます。
本籍地、住民票がばらばらの人は郵送で取得するなど難易度は上がります。
余談
昔は免許証に本籍地が記載されていたのですが、ICカード型に切り替わった2007年(東京等)~2010年(鳥取)に本籍地がなくなったので一気に見る機会は減りました。
住民票は原則住んでるとこにしないといけないですが、本籍地はかなり緩いです。だって日本国内ならどこに変更してもいいんだもの。
例えば、阪神タイガースが大好きな人の場合、本籍地を甲子園球場に設定してたりする人がいたり。。。2011年に甲子園球場に本籍地登録700人突破したみたいしね。
本籍地を好きに変更するのはいいですが、実際に必要になったとき大変面倒なことになるので変更するなら覚悟のうえでやってください。
3.収入印紙
情報処理安全確保支援士に登録する際、9,000円の収入印紙が必要です。
でも、必要事項には9,300円って書いているのは「4.登記されていないことの証明書(原本)」の発行として300円分の収入印紙が必要だからです。
法務局にも収入印紙の売場がある(少なくとも京都と大阪の本局はあった)ので、「4.登記されていないことの証明書(原本)」を法務局直接に行く場合その際に購入すればいいです。
購入場所としては
- 郵便局
- コンビニ
- 法務局
- 金券ショップ
のいずれかで購入することができます。
コンビニだとうまく購入すればポイント取得とかで多少安く購入することができるかもですが、数百円の収入印紙しか売っていない場合が多いです。
300円だと30枚貼り付けが必要になり、貼り付け場所に困る可能性があります。
郵便局等だと在庫にもよりますが、5,000円1枚×
4,000円×1枚の2枚でOKなので。
私は金券ショップで購入しました。
金券ショップだと2%値引きで売られていました。梅田とか河原町とか金券ショップが寄れそうなとこへ遊びに行ったついでに行けば多少抑えれるかもです。
大阪府証紙等証紙とは違うので間違わないように。(免許証発行時に使われているのは証紙です。)
4.登記されていないことの証明書(原本)
人によっては一番難易度が高いかもです。
登記されていないことの証明書は東京法務局か地方法務局(本局)で申請することができます。
法務局ってあちこちにあるなーって思ってたのですが、各都道府県に1つある本局のみ対応できるとのことです。
例えば、大阪だと東大阪や堺に支局がありますが、「登記されていないことの証明書」は地下鉄谷町線「天満橋」駅又は京阪「天満橋」駅から歩いて数分のところにある本局のみになります
京都だと 京阪「神宮丸太町」駅から歩いて10分くらいのところにある本局のみです。
各地方法務局の所在地はこちら
↑管轄一覧から探すにて、近そうな法務局を探してください。(〇〇法務局(本局)が「登記されていないことの証明書」を発行できる法務局になります。)
なので、わざわざ東京法務局に郵送するということはなくなりました…地方本局が近くにあればですが!
書き方
法務局のHPに「登記されていないことの証明書」の用紙があるのでそれを印刷します。(PDF直接リンクはこちら)
法務局に直接行く人は用紙は置かれているのでもっていかなくてもOKです。
情報処理安全確保支援士は「本籍地の記載」が不要になります。
気を付けたいのは「青色部分にて記入した文字がそのまま印字される」ということです。
法務局の人に聞いてみたところ「こちらでは書いてもらったものをそのまま出すだけなので、合っているかどうかはわからない」とのことでした。
住所の欄ですが、住所によって漢数字だったり〇〇番地や〇〇号室等記載が異なり、住民票と一致していなかったら差戻される可能性があるため、住民票を持ってきてそのまま記載したほうが無難です。
自分のだと、〇丁目が漢数字、〇〇番地が算用数字とごちゃまぜでした。
証明事項については、「成年被後見人、被保佐人とする記録がない。」にチェックです。
近くに法務局がない場合は「東京法務局後見登録課」へ郵送になります。各地方法務局への送付はできないので注意してください。
また、申請から手元に届くまで7日~10日ぐらいかかりますので、日数的にも注意してください。(法務局に行った場合は即時発行です。)
送り先等々は登記されていないことの証明書の説明及び請求方法(法務局HP)を参考にしてください。
そういや、住基ネットを使えばネット上でも申請できるって聞いたことがあるな・・・。
マイナンバーカードでもできるのかしら?
⇒法務省HPや法務局HPを参考にして今度試してみようと思います。
余談
「登記されていないことの証明書」はもともと東京法務局のみでしか処理できなかったようですが、ここ最近地方法務局でもできるようになったようです。
(職員さんも前は東京でしか申請できなかったと言ってました)
2008年くらいはできなかったような気がします。
5.支援士試験等の合格証書のコピーまたは合格証書の原本
安全情報確保支援士を申し込むのならば、安全情報確保支援士試験に合格していることを証明するものを提出しなければなりません。
ただし、例外として2018年8月19日申請締切までセキュリティスペシャリスト試験合格証・テクニカルエンジニア(情報セキュリティ)合格証書を持っている人でも申請できます。
ほかにも登録できる条件あるみたいですけど、国が有していると判断された場合等とか条件はよくわからないのでここでは割愛
結婚等で合格証と名前が違う場合は戸籍謄本等で変更しているということを証明するものが必要になるそうです。
合格証の場合、コピーでOKです。原本渡しても買ってこない可能性があるので注意してください。
合格証紛失の場合、合格証明書が必要になります。IPAに700円払って合格証明書をもらい、原本を送付します。
合格証明書の場合、コピー不可なので注意してください。(合格証と合格証明書ってややこしい・・・)
合格証明書の申請方法はIPAのHPを参考にしてください。
6.銀行振込
三菱東京UFJ銀行(2018年4月からは三菱UFJ銀行)に10,700円振込します。
通常窓口の振込だけでなく、インターネットバンキングによる振込やATMによる振込もOKです。(振込したという証明書の貼り付けが必要)
ATMの場合は明細書(コピーOK)
インターネットバンキングの場合は振込完了画面でOK
三菱UFJ銀行でインターネットバンキングを行うと手数料0円で振込ができるため、数百円お得です。
(例えば、三井住友銀行で窓口による振込を行うと648円の手数料がかかります。)
7.登録申請書(8.現状調査票)
登録申請書(現状調査票含む)のPDFをダウンロードし、手引きに書いてある通りに入力していきます。
ただし、登録申請書のPDFはAdobe Acrobat Reader DCで開かないとうまく動作しなかったです。
(Chrome上でPDFを開いた場合、右上のQRコード(?)がなかったり、最後の【申請書印刷】ボタンが押せないなど問題があります。)
最後まで入力してから印刷できない!ってなるのでいったんPDFをダウンロード⇒Adobe Acrobat Reader DCで開くの手順を踏むようにしてください。
(QRコードも表示されないので受け付けてもらえない可能性があります。)
名前や署名欄は印刷後に自筆で記入・押印します。忘れないように。(申請番号は記入不要ということも注意)
登録申請書のPDFには現状調査票にも含まれるため一緒に入力します。
Chromeで開いた場合
Adobe Acrobat Reader DCで開いた場合
右上にQRコード(?)の表示、署名の自動入力、【申請書印刷】ボタン押下時のチェック処理などが行えます。
9.誓約書
これも手引き通りに記載します。
手引書通りに書けば問題ない為割愛
10.登録事項等公開届出書
IPAのサイトから登録事項等公開届出書をダウンロードし、PC上で✔をつけ、印刷。そのあとで署名します。
今までは
- 氏名
- 生年月
- 資格試験合格証書
- 自宅住所(都道府県)
- 勤務先名称
- 勤務先住所(都道府県)
に公開したいものを選ぶ形式でしたが、2017年8月1日より公開範囲が広がり、
- 連絡先電話番号
- 連絡先メールアドレス
- 得意分野
- 保有スキル
- 自由記述
が増えました。
すべてに✔をつけるのもOKですが、一度公開すれば削除しても情報として残るため、特に必要じゃない場合はすべて非公開でいいと思います。
検索サイトを用意して検索する形かなと思ったのでしたが、PDF公開だったので慎重に。
余談
登録事項公開のPDFを見ると結構な人が公開しておりました。私が知っている方がちらほらと名前が載ってたりもあったので、「この人セキュスペ取ってたんだ」とか
会社名と登録年月だけ公開してる人もいるなーとかというのも見れて面白かったりします。
11.
登録申請チェッ クリスト
IPA のサイトからPDFをダウンロードして印刷します。印刷後は名前と✔を自筆で記入します。
このチェックリストも送付に必要なので送り忘れないよう注意してください。
12.領収書返信用封筒(領収書が必要な人のみ)
銀行振込を行った分(10,700円分)の領収書がほしい場合、返信用封筒を用意します。収入印紙貼り付け分(9,000円)については領収書発行されないので注意してください。
13.簡易書留で送付
独立行政法人情報処理推進機構へ簡易書留で送付いたします。
書類の量が多い為、角形2号などA4サイズの封筒を用意したほうがいいと思います。
私の場合、すべての書類合わせて90gだったので、140円(送料)+310円(簡易書留代)の合計450円でした。
14.送付後
登録に記入したメールアドレスより登録申請書類の受付通知というメールが届きます。
私の場合、7月27日に送付、8月10日に上記メールが届きました。このメールが届くと受付が完了したとということになるようです。
後は10月もしくは4月に証書が届くのでそれを待つだけになります。
書類が多いうえに、言い方が難しい為、何を用意したらいいのかわからない、何をしたらいいのかわからない状態でした。
そのため、法務局に数度足を運んだりとか行ったりしましたが、初めての士業登録ということもあり、いい勉強になったと思います。
今後オンライン講習や実施講習を受けた際のレビューを行いたいと思います。